ナンパ野郎の回想

ナンパ野郎が通りを流しながら綴っていきます。

ナンパスポットをあえて外す

新宿や渋谷、池袋を外してナンパをすると話すと非常に驚かれるのだが、これには僕なりに理に適った根拠がある。

ターミナルとなる駅は人の行き来は昼夜問わずに多いのだが、ナンパのスタイルによっては人が多ければ良いという訳ではなく、僕のスタイルはまさにこういった場にミスマッチなので余程気分が乗った時を除き控えがちだ。

人が多く集まる場所というのは、何かを目的にそこへ足を運んでいる場合が殆どだ。
ターミナル駅の利用者は思いも寄らぬ遠方まで帰宅して行く人も多く、普段は寄り付かないが何かのイベントたまたまこの日はという場合も少なくない。
そんな相手と連絡先を交わしても、日程を合わせたりし合うのが億劫になり遂には何処の誰であったかも分からない連絡先へと化してしまう。
僕の電話帳やLINEの友達リストはこんな連絡先で溢れている。

ナンパスポットとして昨今のメジャーどころで外せないと言えば銀座のコリドー街だろうか。
人通りも多く、小綺麗な丸の内OLや出会い盛りの女子大生で溢れている。
だが、そこがナンパスポットなのだと聞かされた時にどこか違和感を感じた。
アプローチに限らずこれだけ人がいれば誰でも出会えるのだろうとは思うのだが、所謂ナンパを疑似体験してその気になる人も沢山いそうだ。

つい先日コリドー街の通りの端へ避けて缶ビールを飲んでいると、2人組みの女性に不自然に近付いて避けられる小人の様な小さな体の坊主頭で眼鏡の中年男性を見かけた。
堂々と痴漢でも仕出かすのではないかといった不自然な近寄り方を目の当たりにしたもので拍子抜けしたのだが、今考えればあれもナンパだったのかも知れない。

ナンパスポットに出向くのであればビジュアル的に街映えした方が良いのだが悪目立ちは良くない。
人が集まる場ではビジュアルで相手の目に敵うか否かの尺度が要素として加わりがちだ。
極端な話、選りすぐったところで代わりはいくらでもいる。
何てことのない通りよりも出会いの場の方が興味が無ければ相手にしなくて良い風潮は顕著だが、ルックス云々にコンプレックスが有ろうが無かろうが、初対面の相手に無下に扱われるのも癪だ。
また、盛り場では連絡先を交換したところで印象付けるにまで及ばなければ、その後のやり取りに展開させることもままならならず埋もれてしまう。
その場は楽しめるかも知れないが、後に繋ごうとなると実らぬものも多く紛れており必ずしも効率が良いとは言えない。
こういった要素もナンパスポットを外す理由の1つで、数打ってナンボのナンパでも、返りも見込めるかは見極める必要があるのだ。
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